
トップ > 輸入フルーツの安全性 > 食品衛生監視
厚生労働省では、輸入食品の安全性を確保するため、水際における監視体制の強化を図っています。輸入食品の監視を行う検疫所の窓口は全国に31か所設置され、食品衛生監視員334名(平成19年4月現在)がその監視を行っています。
横浜及び神戸検疫所に輸入食品・検疫検査センターを、成田空港、東京、名古屋、大阪、関西空港及び福岡の6検疫所に検査課を設置し、残留農薬、動物用医薬品、食品添加物などの試験検査を行っています。

青果物を輸入しようとする輸入者は、食品衛生法第27条に基づき、輸入の都度、その貨物を通関しようとする海空港を管轄する厚生労働省検疫所に「食品等輸入届出書」を提出しなければなりません。この輸入届出書には、輸入者の氏名、住所、輸入しようとする品目の名称、生産国、製造者氏名、住所、原材料、食品添加物(使用している場合)などを記載する欄があり、これらの欄に必要事項を記入して提出します。
検疫所では、提出された輸入届出書に記載された事項に基づき、食品衛生法に適合している貨物であるか審査を行います。
書類審査で安全性に問題がなく、検査の必要がないと判断されれば、届出済証が交付され輸入が許可されます。輸入が許可された食品は、荷揚げされ、国内に流通していきます。このとき、検疫所では、多種多様な輸入食品の衛生上の状況を把握することを目的として、輸入食品のなかから、計画的に一定数量を抜き取り、検査しています。これを「モニタリング検査」といいます。この検査の結果、違反が見つかった場合には、国内に流通している違反品は調査され、回収・廃棄が命じられます。
提出された「食品等輸入届書」を審査した結果、その食品が食品衛生法に違反している可能性があるとき、または事前に厚生労働省が収集した生産国の情報から食品の安全性に疑問が持たれるときには、厚生労働大臣は輸入者に対し、輸入しようとする食品の検査を命じることができます。これを「命令検査」といいます。また、国及び地方自治体の行政検査において、1年以内に違反が2回以上あった場合なども、命令検査の対象となります。
命令検査が義務づけられると、輸入者は、自らの負担により登録検査機関で検査を受け、食品衛生法に適合していると判断されるまでは、輸入手続きを進めることができません。その他、過去に違反があった貨物や、輸送途中で事故が発生した食品の確認等を行う行政検査があります。
このような手続きを経て、安全性が確認されたものだけが国内に流通されます。
輸出国の事情や食品の特性、また同種食品の違反事例などから、食品衛生法違反のおそれがあると認められる食品等について、厚生労働大臣は検査を命ずることができます。
命令検査は、輸入者が自ら費用を負担して、登録検査機関に検査を依頼しなければなりません。依頼を受けた当該検査機関は検査を実施し、検査結果に関しては直接輸入届出を行った検疫所に通知することになっています。従って検査結果が判明するまでは当該貨物は留め置かれます。
その結果が合格なら通関→流通の過程を辿ることになります。違反の場合は、廃棄・積み戻し・食用外用途などの措置がとられます。
これも厚生労働大臣が定め、検疫所が行う行政検査です。これは、品目ごとの年間輸入量及び過去の違反実績を勘案した年間計画に基づいて行います。貨物が我が国に着いたら、保税倉庫に出向いてサンプリングし、通関を認めます。つまり、モニタリング検査の場合は貨物は留めないので、結果が出る前に当該貨物は国内に流通します。従って、モニタリングの対象となる食品は、
(1) 違反の蓋然性が低いもの
(2) 過去に違反例がないもの
(3) 年間計画に基づいて輸入されるもの
などが挙げられます。なお、仮に貨物が国内に流通しているものから違反の事例が判明した場合には、直ちに都道府県等に連絡され、回収、廃棄などの措置がとられます。
我が国の食品衛生法では、業として食品を取り扱う者はすべて(私人法人を問わず)、その食品に関する安全性の確保が義務づけられています。したがって、果物の輸入者は、食品衛生法で定められている規格基準ならびに使用基準(特に、個々の果物についての残留農薬基準や食品添加物の使用基準)を十分把握し、それらの情報を輸出国の生産者に伝達し、日本の基準に適合するものを生産するよう要求しています。
また、輸入しようとする果物は、サンプルを取り寄せ、輸出国サイドにおいて安全性を確認するほか、問題のないことを確認してから輸入する等の努力をしています。さらに、輸入を計画するときは、事前に、相手国の関係法規は勿論のこと、これらに由来する農薬や添加物などの規制や使用実態について情報収集します。
輸入果物については、社団法人日本青果物輸入安全推進協会が農薬と、食品添加物の残留検査を中心に自主検査を行っています。検査は、輸入果物の安全性を確保するため、広範囲の種類、産地をカバーするように年間実施計画を立ててモニタリング方式により実施されています。
この自主検査の結果、基準値を超える数値が発見された場合は、直ちにその旨当該輸入者に対して通報され、適切な措置がとられます。
国のチェック(命令検査、モニタリング検査、書類審査)及び自主検査をクリアーして国内に流通された果物は、さらに各地方自治体の食品衛生監視員(※1)により、輸入、国産の区別なく、市場や店頭からサンプリングして検査するなどの厳しいチェックを受けています。
このように輸入果物は、何段階もの厳重な検査に合格したのち、家庭の食卓にのぼるので、安全性についてはまったく問題がありません。
(※1)食品衛生監視員
食品衛生法では、飲食物による危害の発生を未然に防止する目的で、国、都道府県および政令指定都市に食品衛生監視員を配置するように定めています。
厚生労働省の食品衛生監視員は、輸入食品などの安全性を水際で監視するために、全国の検疫所に配置されています。都道府県・政令指定都市の食品衛生監視員(約7,000名)は、市場や販売店、飲食店などにおける食品衛生に関する監視、指導、検査にあたっています。なお、食品衛生監視員の資格は、食品衛生法施行令で規定されています。