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各種フルーツに関する皆様の疑問にお答えします。
| Q1. | どうやってイチゴの種をとって植えるのですか? |
|---|
イチゴは他の果物と違い、外側に種がたくさん付いています。種は、イチゴ1個に50個から450個あると言われています。スーパーなどで買うイチゴは「種」からではなく「ランナー」と呼ばれる親株から出てきたつるを苗にして育て、イチゴを収穫します。
イチゴから種を取るには、実の外側を薄く切って乾燥させてから、種を剥がします。水を十分に与えた土にぱらぱらと種を蒔いて、直射日光の当たらない風通しの良い場所に置いて下さい。土が乾かないように水をあげて育ててみて下さい。
| Q2. | 輸入イチゴでジャムを作ったら、黒っぽくなってしまいました。農薬のせいでしょうか? |
|---|
果物や野菜には、黄色や紅色のカロチノイド色素、緑色の葉緑素の他に、赤色や紫色のアントシアニン色素が含まれています。このアントシアニン色素は、酸性ではきれいな鮮紅色になりますが、アルカリ性では濃青色や紫色になる性質があります。
イチゴは、品種にもよりますが、輸入、国産を問わず生食用のものには香りや甘味が強くても、酸の量 が少ないものがあります。酸の少ないイチゴでジャムと作ると、アントシアニン色素が黒っぽい色やあせたような色になってしまうことがあります。ジャムを作る前に食べてみて、酸味の少ないイチゴには、レモン汁を加えてジャムを作ると、鮮やかな赤い色にできあがります。せっかく作ったジャムが黒っぽい色でがっかりなさったことでしょうが、それは農薬のせいではありません。
ゼリー状のおいしいジャムを作るには、イチゴのように、ペクチンという植物の細胞膜を形成している成分がたくさん含まれている果 物が適しています。そして、溶け出してきたペクチンの粘性を高めてどろりとさせ、きれいな赤い色に仕上げるためには、砂糖と酸が必要です。市販されているジャムにも、クエン酸、アスコルビン酸などの有機酸やペクチンなどを添加しているものがあります。
| Q3. | オレンジとミカンのそれぞれの良さと違いを教えてください。 |
|---|
オレンジとミカンは、どちらも柑橘類という仲間の果物です。
柑橘類には他にもグレープフルーツやレモンなどたくさんの種類があり、ビタミンCやすっぱさのもとであるクエン酸が多いなど、同じような特徴を持っています。
私達が食べているオレンジの多くはバレンシアオレンジです。また、私達がミカンと呼んでいるのはウンシュウミカンの事です。
バレンシアオレンジは、主にヨーロッパやアメリカで作られています。皮が厚く、良い香りがします。柑橘類の中でもバレンシアオレンジは、ヘスペリジンという成分を多く含みます。ヘスペリジンはビタミンCの吸収を助けたり、毛細血管という細い血管を丈夫にしたりすると言われています。
ウンシュウミカンは、日本などの東アジアを中心に、近頃ではニュージーランドなどでも作られています。香りは弱いですが、皮が薄くてむきやすく、タネもほとんどありません。ウンシュウミカンにはβ-クリプトキサンチンという成分がたくさん含まれています。β-クリプトキサンチンは体の中でビタミンAに変わります。がんを防ぐなど、さまざまな働きがあると期待されています。
| Q4. | 輸入かんきつでマーマレードを作っても大丈夫ですか? |
|---|
果皮ごと料理に使っても問題ありません。
輸入かんきつ類は、輸送・保管中にカビが生えたりしないように、収穫後に防かび剤を使用することがあります。収穫後に使用されるため、マーマレードなど、果皮を料理に利用する場合、安全性について心配する声を耳にします。
食品衛生法では、かんきつ類は丸ごとそのまま料理に使っても健康に影響をおよぼさないように、果皮も含めた全果に残留基準を設定しています。また、残留農薬検査では、洗わずに、果皮を剥かない状態の農産物を検体にしており、丸ごとの安全性がチェックされています。検査結果を見ても、国産品、輸入品とも、残留農薬の検出率は2%未満(表参照)という低いレベルですから、果皮ごと料理に使っても問題はありません。
また、マーマレードを作る過程で、ゆでこぼしや水洗い、加熱などの処理をすることで、農薬の残存率が減少している調査結果がありますのでご紹介します。この調査では、レモンの果皮を煮る際に、ゆでこぼし、すすぎ洗いをした後に、果汁、水分、砂糖などを加えて加熱しマーマレードを作成しています。この処理によって、調理前の農薬の残存率を100%とすると7農薬中4農薬は0%に減少し、3農薬では22%〜44%に減少したことが分かりました(津村ゆかりほか、食品衛生学雑誌第33巻 258-266より)。
また、つやだしや品質保護に使われるワックスは、それ自体、食べても安全なやし油などを使用していますが、これも、加熱すると表面に浮き上がってくるので、ゆでこぼすことでほとんどなくなります。
国産・輸入 |
検査農薬数 |
検査件数 |
検出数 |
検出率 |
違反件数 |
|
|---|---|---|---|---|---|---|
オレンジ |
国産 |
106 |
247 |
3 |
1.21% |
0 |
輸入 |
245 |
9739 |
114 |
1.17% |
0 |
|
レモン〔全果〕 |
輸入 |
234 |
7291 |
102 |
1.40% |
0 |
(社)日本食品衛生協会「平成16年度版 食品中の残留農薬」より作成
| Q5. | レモンの皮は安全ですか?また、オレンジの皮を料理やお菓子作りに利用しても大丈夫でしょうか? |
|---|
レモンやオレンジの皮に残留する可能性があるのは防かび剤として使われることもある食品添加物です。これについては、厚生労働省が食品添加物の使用基準を定め、きちんと遵守されているかどうかチェックしています。
この基準を設定するにあたっては、各食品に基準値の上限まで添加物が残留していると仮定した場合に、それらの食品を経由して摂取される量の合計がADI(※)を超えることのないように定められます。
東京都が行っている防かび剤の検査結果によると、OPP(オルトフェニルフェノール)やTBZ(チアベンダゾール)などは、ほとんどのものからは検出されず、検出されたとしてもごく微量です。
このごく微量に残っているかもしれない防かび剤も、水洗いすることで、除去されます。衛生的な面 からもよく水洗いすることは大切です。
レモンの皮をむいて出す飲食店もあるようですが、かんきつ類の香りの成分は、皮に含まれる精油中に溶けこんでいます。紅茶にレモンを入れると、油が浮いたように見えることがあります。それが香りを放っているのです。レモンの皮をむいてしまっては、せっかくの香りを楽しむことができません。
オレンジの皮もレモンと同様に心配ありません。よく洗って、マーマレードやピールなどお作り下さい。
(※)ADI(一日摂取許容量)
「人が一生涯にわたって毎日摂取し続けても健康に影響を及ぼさないと判断される量」通常長期の動物実験から、投与した農薬が何ら影響を及ぼさない量を求め、さらにその量に安全係数(通例1/100)を乗じて設定されます。
| Q6. | マーマレードを作るとき、オレンジの果皮を塩水につけるのはなぜでしょうか? |
|---|
A. 苦味抜きのためです。
マーマレードのおいしさのひとつにかんきつ類の果皮の苦味があります。しかし、そのままの果皮でマーマレードを作ったのでは苦味が強すぎるので、苦味抜きをします。果皮を塩水につけるのも苦味抜きのひとつで、塩水と果皮との浸透圧差により細胞中の苦味成分が皮の外に出ていくと考えられます。ゴーヤなど苦味のある野菜を料理するときに、塩もみをするなどして苦味を取り除くのと同じです。
かんきつ類の果皮の苦味のもとはナリンギンやリモニンといった成分で、最近では機能性成分として注目を集めています。これらは果皮に多く含まれるので、マーマレードなどのように果皮を食事に組み込むことで効率よく摂取できるでしょう。
果皮を食べる場合、防かび剤や農薬が気になることもありますが、かんきつ類は、食品衛生法で果皮も含めた丸ごとの状態で残留基準を設定しています。そして、洗わずに果皮つきのまま残留農薬検査をし、安全性をチェックしています。平成14年農産物中の残留農薬検査結果によると、輸入オレンジで残留農薬が検出されたのは、わずか1.1%という低い検出率でした。東京都が平成16年度に実施した検査結果によるとオレンジで、イマザリル、OPP、チアベンダゾールといった防かび剤で基準を超えて残留したものはありませんでした。
果皮を水洗いしたり、ゆでこぼしたりすることで残存率が減少することも確認されていますので、果皮ごと料理に使ってもまったく問題ありません。
| Q7. | 市販のオレンジや夏みかんなどの皮で手作りママレードを作る時、農薬は気にしなくてもよいのでしょうか? |
|---|
農薬は一般的に皮に残りやすいので、料理やお菓子に皮を使うとき心配される方もいます。
しかし食品衛生法に基づく残留農薬基準は、オレンジやレモンでは、果肉の部分だけでなく皮などを含めた丸ごとの果実が対象になっています。つまり丸ごと食べても安全なように管理・規制されていますので、皮だけ食べるママレードなどでも気にされることはないでしょう。
詳しくは「輸入かんきつでマーマレードを作っても大丈夫ですか?」をご覧下さい。
| Q8. | かんきつ類に使用される防かび剤は、果肉まで浸透するのですか? |
|---|
収穫した農産物の腐敗を防止する目的で使用される薬剤は、食品衛生法第2条により、「食品添加物」とみなされます。
かんきつ類に防かび剤として使用が認められているのは、ジフェニール(DP)、オルトフェニルフェノール(OPP)及びそのナトリウム塩(OPP-Na)、チアベンダゾール(TBZ)、イマザリルです。
これらは、いずれもADI(1日摂取許容量)を大幅に下回るように使用基準が定められており、安全性は確保されています。実際の使用方法は、DPの場合は紙に浸して容器に入れ、その他の物は果 皮に散布するので、果肉の中にはほとんど浸透しないと考えられます。
厚生労働省では、農産物の残留検査をする場合、オレンジ、グレープフルーツ、レモンなどのかんきつ類は、果実全体を洗わずに検体とするように定めています。つまり、実際に食べる果肉部分だけでなく、果皮も含めた全果が検査の対象になります。従って、かんきつ類から防かび剤が検出されたとしても、果肉中にどのくらい浸透しているのかを見極めることはできません。
しかし、東京都が平成13年度に、かんきつ類などについて、上記の防かび剤の残留検査をしたところ、基準値を超えたものは1件もありませんでした。また、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライムなど6品目について、イマザリルが果肉中にどのくらい残っているかを検査していますが、まったく検出されないか、検出されても検出限界に近いほどごく微量でした。(注:DPは現在、製造されていません。)
詳しくは「東京都の統計(くらしの衛生特集号 食品衛生データブック2002)」をご覧ください。
| より詳しい情報はこちらから |
|---|
| 東京都の統計(くらしの衛生特集号 食品衛生データブック2002)(PDF) |
品名 |
原産国 |
検査 |
イマザリル |
OPP |
||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
検出 |
検出 |
検出 |
検出 |
検出 |
検出 |
|||
オレンジ |
アメリカ |
15 |
12 |
0.0006 |
1.1 |
0 |
0.0006 |
|
オーストラリア |
3 |
2 |
0.0002 |
0.0006 |
1 |
- |
- |
|
南アフリカ |
2 |
1 |
0.42 |
0 |
- |
- |
||
オレンジ |
アメリカ |
4 |
1 |
0.06 |
0 |
- |
- |
|
オーストラリア |
2 |
0 |
- |
- |
0 |
- |
- |
|
レモン |
アメリカ |
15 |
6 |
0.0012 |
1.4 |
2 |
0.0006 |
0.0013 |
チリ |
1 |
1 |
|
1.4 |
0 |
- |
- |
|
レモン |
アメリカ |
6 |
4 |
0.01 |
0.08 |
0 |
- |
- |
チリ |
1 |
1 |
0.03 |
0 |
- |
- |
||
グレープ |
アメリカ |
21 |
12 |
0.0001 |
0.80 |
2 |
0.0009 |
0.0013 |
イスラエル |
1 |
1 |
0.45 |
0 |
- |
- |
||
南アフリカ |
2 |
1 |
0.65 |
0 |
- |
- |
||
スワジランド |
1 |
1 |
0.55 |
0 |
- |
- |
||
グレープ |
アメリカ |
4 |
1 |
0.02 |
0 |
- |
- |
|
イスラエル |
1 |
0 |
- |
- |
0 |
- |
- |
|
南アフリカ |
2 |
1 |
0.03 |
0 |
- |
- |
||
スワジランド |
1 |
1 |
0.02 | 0 |
- |
- |
||
| Q9. | かんきつ類の果皮に白い斑点がついていましたが、これは農薬でしょうか? |
|---|
農薬ではなく、食品添加物の光沢剤と考えられます。グレープフルーツ、レモン、オレンジなどのかんきつ類には、新鮮さを保つために光沢剤が使用されることがあります。かんきつ類の果皮に光沢剤を塗布することにより、つやのある被膜をつくり、水分の蒸散を防ぎ、品質を保持するためです。
めったにないことですが、かんきつ類に光沢剤が均一に塗布されなかったため、その後乾燥して光沢剤が固結してしまったものと思われます。このような状態になったものが白い斑点として現れたのでしょう。安全上の問題はありません。
光沢剤は、天然物由来のワックスと樹脂に分類されます。植物性ワックスではブラジルロウヤシから作られるカルナウバロウ、ミツバチの巣から作られるミツロウ、天然樹脂ではラックカイガラムシが樹液を吸って分泌した物質であるシェラックなどがあります。いずれも長い食経験があり、国際的にも広く使用されています。
こういった光沢剤はかんきつ類以外にも糖衣菓子、甘栗、キャンデー、チョコレート、チーズ、ガムベースなどに、防湿、つや出し、品質保護などを目的として使用されています。また、カルナウバロウやミツロウは、口紅の主成分としても使われています。
| Q10. | かんきつ類やバナナについて防かび剤(防ばい剤)の表示がされていないものがありますが、これは使用していないということですか? |
|---|
かんきつ類やバナナには、カビの発生を防ぐため、食品添加物として防かび剤を使用することが食品衛生法により認められていますが、使用した場合には容器包装入りのものについては使用の旨を表示することが義務付けられています。
容器包装入りで防かび剤使用の表示がないものは、その農産物に防かび剤が使用されていないことを意味します。ばら売りの場合でも、防かび剤を使用した場合はその旨表示するよう行政当局による指導が行われています。
| Q11. | レモンはどうしてすっぱいのですか? |
|---|
レモンがすっぱいのは、有機酸という成分がたくさん含まれているからです。多くの果物は、すっぱさの元になる有機酸を0.3〜2%くらい含んでいますが、レモンには6〜7%も含まれています。
有機酸にもいくつかの種類がありますが、レモンにはクエン酸という種類のものが特に多く含まれています。ほかにはリンゴ酸や酒石酸という有機酸があり、リンゴにはリンゴ酸が、ブドウには酒石酸とリンゴ酸が多く含まれます。
| Q12. | 紅茶に入れるレモンは、皮をむいたほうがよいのですか? |
|---|
日本人が、紅茶に入れるレモンの皮をむくようになったのは、どうしてかご存知ですか?
それは輸入レモンに使用されていたOPP(殺菌剤)が、食品添加物に指定された1977年に端を発します。ついで、1988年頃に、ベトナム戦争で使用された枯れ葉剤の成分である2,4-D(除草剤)が、かんきつ類に使用されているとマスコミが誤って報道したため、「レモンは皮をむいたほうがいい」と盛んにいわれるようになりました。
いまでも、レモンティーを注文すると、レモンの皮をむいてくるホテルや喫茶店があります。では、本当に紅茶に入れるレモンは、皮をむいたほうがいいのでしょうか。答えは「ノー」です。
輸入レモンの皮に残留する可能性のある農薬や、収穫後に使用される食品添加物については、厚生労働省が残留農薬基準や食品添加物の使用基準を定めています。その基準が遵守されているかどうかは、輸入時に厚生労働省検疫所が水際でチェックしています。ただ、「だから安心です」といっても納得しない人もいますので、もう少しご説明しましょう。
買ってきたレモンを紅茶に入れる前に、洗わない人はほとんどいないはずです。ごく微量 に残っているかもしれない農薬も、このように水洗いするだけで、そのほとんどは流されてしまいます。さらに、農薬には揮発性の物質が多いので、熱い紅茶に入れると、すぐに飛んでしまいます。ですから、レモンティーから私たちの口に入れる農薬の量は、ほとんどないに等しいといってよいでしょう。
むしろ、レモンの皮をむくことで、失っているもののほうが多いくらいです。例えば、レモンの香気成分は、皮に含まれる精油の中に溶け込んでいます。紅茶にレモンを入れると、まれに油が浮いたように見えますが、あれが香りを放っているのです。せっかく香りを楽しもうとしてレモンティーを飲んでも、そこに入れるレモンの皮をむいてしまっては、もともこもなくなってしまいます。
| Q13. | グレープフルーツには、果肉が淡黄色のものと赤みがかったものがありますが、栄養成分は同じなのでしょうか? |
|---|
果肉が赤いグレープフルーツには、β-カロテンが多く含まれています。果肉が淡黄色のグレープフルーツは、ホワイトといい、一方、果肉が赤みがかったものは、ルビーとよばれています。ルビーは酸味が少なく食べやすいのが特徴で、果皮はほとんどホワイトと変わりませんが、少し赤みがかった部分がみられます。
栄養成分はほぼ同じですが、ルビーにはβ-カロテンが多く含まれています(表)。ルビーの赤い色は、主にこのβ-カロテンとリコペンという色素によるものです。
β-カロテンもリコペンも、カロテノイドの一種です。カロテノイドには、抗酸化作用があり、体内で発生する活性酸素を速やかに消去するため、がんや生活習慣病を予防する働きや免疫力を活性化する作用があることが知られています。また、β-カロテンは、生体内でレチノイドに変わるプロビタミンA(ビタミンAの前駆体)でもあります。リコペンには、ビタミンAとしての効力は期待できませんが、強力な抗酸化作用があります。
グレープフルーツには、このほかにもリモノイドという抗酸化物質が、ルビー・ホワイトのいずれにも含まれています。リモノイドは、ほとんどのかんきつ類に含まれる苦味物質ですが、がん細胞の増殖を阻害する作用が認められ、高コレステロールの治療にも役立つ可能性があることが、1999年の米国化学協会(American Chemical Society)シンポジウムにおける米国農務省農業研究サービスの科学者グループの発表などによって報告されています。(参考文献:「第六次改定日本人の栄養所要量」健康・栄養情報会編集)
栄養素 |
ホワイト |
ルビー |
|
|---|---|---|---|
エネルギー |
38kcal |
- |
|
タンパク質 |
0.9g |
||
脂質 |
0.1g |
||
カリウム |
140mg |
||
カルシウム |
15mg |
||
マグネシウム |
9mg |
||
鉄 |
Tr** |
||
ビタミンA |
カロテン* |
0μg |
410μg |
レチノール当量 |
0μg |
68μg |
|
ビタミンB1 |
0.07mg |
- |
|
ビタミンB2 |
0.03mg |
||
ビタミンB6 |
0.04mg |
||
葉酸 |
15μg |
||
ビタミンC |
36mg |
||
食物繊維 |
0.6g |
||
| Q14. | グレープフルーツジュースで降圧剤を飲むのはよくないと聞きましたが・・・ |
|---|
(社)日本薬剤師会によると、たしかに降圧剤の中には、グレープフルーツジュースとの飲み合わせが問題となるものがあるそうです。高血圧の人が服用する降圧剤には、主要なものが3種類あります。1.β-遮断剤、2.ACE阻害剤、3.カルシウム拮抗剤ですが、このうち問題となるのは3のグループ です。
人が薬を服用すると、肝臓などを中心に薬物代謝酵素が働き、薬を無毒化しようとします。ところが、カルシウム拮抗剤をグレープフルーツジュースといっしょに服用した場合、グレープフルーツジュースによって、この酵素の作用が抑制されることがあるのです。その結果、薬がうまく分解されず、薬の作用が強く出て、血圧が低下しすぎる恐れがあります。そして、副作用発現の原因ともなりかねません。
このような薬と食品、また薬同士の「飲み合わせ」について、病院や薬局で薬を渡す時に説明したり、大衆薬の場合は、使用上の注意で「水で服用する」などと記載したりしているので、こうした指示を守ることが大切でしょう。
今回の質問は果実のグレープフルーツではなく、そのジュースについてのものですが、現在何らかの薬を服用していて、飲み合わせが気になる方は、お医者さんに相談してみてはいかがでしょうか。
| Q15. | スウィーティーの皮から出る汁で、プラスチックが溶けると聞いたのですが・・・ |
|---|
このところ輸入量が増えているイスラエル産のスウィーティー。ところが、売り上げがかなり増大した平成8年頃から、同様の問い合わせが農林水産省にも多く寄せられたそうです。なかには「残留農薬のせいではないか」という人もあったようです。スウィーティーに限らず、かんきつ類には、スチロール樹脂を溶かす成分が含まれていることは、昔からよく言われていたことでした。
スチロール樹脂を溶かすのは「テルペン」という精油の主成分で、かんきつ類の外皮に含まれています。かんきつ類特有のあの香りは、このテルペンなどに溶け込んでいるのです。天然香料としても使われており、人体への影響はありません。
スウィーティーの皮には、他のかんきつ類と比べてテルペンが多く含まれていますし、手でむいたときには手がびしょびしょになるくらい汁気が多いため、樹脂に与える影響は、他のかんきつ類よりも大きくなりがちです。皮が手でむきやすい、食べやすい果 物ですから、こたつに入りながらスウィーティーを食べていて、つい濡れた手でテレビのリモコンを操作していたら、リモコンの本体がスチロール製だったために変質してしまった、というのが、どうやら問題の発端だったようです。
農林水産省でも、消費者から寄せられた相談に対応して、同省1階にある「消費者の部屋」の展示を利用して、かんきつ類の外皮の汁が、スチロール製品を変質させることを実演して見せたことがあります。特に発泡スチロールの場合、反応が激しいことから、はじめは消費者の方々も驚いたものの、程度の差こそあれ、すべてのかんきつ類に共通して起こるということがわかって、みなさん納得して帰られたということです。
テルペンは、スウィーティーの他にもオレンジ、グレープフルーツなど、ほとんどすべてのかんきつ類の皮に含まれています。また、スチロール樹脂は、テレビのリモコンや電卓、食器やトレー、フロッピーディスクのケースなどにも使われているので、品質表示によって樹脂の種類を確認し、取り扱いに注意するようにしましょう。
| Q16. | グレープフルーツを食べたら、くちびるがヒリヒリしました。農薬ではないでしょうか? |
|---|
グレープフルーツには、独特の苦味があります。この適度な苦味が風味をいっそう引きたてていることも、グレープフルーツが日本人に好まれる理由のひとつとなっています。
この苦味の成分は、ナリンギンというフラボノイドの一種です。かんきつ系果物には、リモノイドというもうひとつの苦味成分が含まれています。これは、ほとんどすべてのかんきつ類に含まれているのに対して、ナリンギンは、ナツミカン、ブンタン、ハッサク、グレープフルーツなどの特定のかんきつ類にしか含まれていません。これらは、いずれも特有の風味を持っているのえ、なるほど、と思う人もいるのではないでしょうか。
まだ若いグレープフルーツを食べて、ごく稀にヒリヒリ、チクチク感を感じることがあるのは、このナリンギンによるものです。
ナリンギンの結晶は細く先端の鋭い針状の結晶で、皮膚の弱い人などでは、刺激を受けてヒリヒリしたり、かゆみを感じたりすることがあるようです。
同様の針状結晶を持つ果物成分としては、キーウィフルーツやパイナップルなどに含まれるシュウ酸カルシウムがあります。特にパイナップルは、合わせ持つたんぱく質分解酵素(ブロメライン bromelin、別名ブロメリン)の作用もあって、皮膚の弱い人では刺激を受けることがあるようです。このような刺激によるヒリヒリを、専門的には「刺激性接触皮膚炎」と呼んでいます。
ナリンギンもシュウ酸カルシウムも、グレープフルーツやパイナップルなどの常在成分で、安全性には問題はありません。これらの成分は、まだ若い果 物に多い傾向がありますので、刺激に弱い人は、なるべくよく熟した果物を選んで食べるようにした方がよいでしょう。
| Q17. | 「オロブランコ」とはどのような果物ですか? |
|---|
「オロブランコ」には、「オロブランコ」という名前と「スウィーティー」という二つの名前があります。「オロブランコ」というのが正式名称ですが、イスラエル産のものは商標名で「スウィーティー」と呼ばれています。
もともと1958年にカリフォルニアで開発され、1972年ごろから一般的に栽培されるようになりました。グレープフルーツとポメロ(ぶんたんと同種)を交配してできたオロブランコは、3倍体といって種子ができにくい性質となっています。グレープフルーツのような苦味はなく、甘みがあって酸味が少ないのが特徴です。グレープフルーツより少し大きく、皮が黄色のものや緑色のものがあります。
| Q91. | 緑色のゴルフボールのような皮をもつ、酸味の強いペルー産のレモンは日本に輸入されていますか? |
|---|
ペルーではチチュウカイミバエという果物や野菜の害虫が発生しています。チチュウカイミバエが日本に侵入してしまうと、農作物に多大な影響を与える可能性があるため、レモンなどのかんきつ類をはじめ、多くの熱帯果実類は植物防疫法上、輸入禁止となっています。そのため、ペルー産のレモンは、日本国内に輸入されていません。
| Q18. | キウイフルーツはなぜキウイというのですか? |
|---|
キウイフルーツは原産地の中国から、中国旅行に来ていたニュージーランド人によってニュージーランドに持ち帰られて、本格的に栽培されるようになりました。
もともと「チャイニーズ・グーズベリー」と呼ばれていましたが、果実の形がニュージーランドの国鳥キウイに似ていることから、1950年代に名前が「キウイフルーツ」になったといわれています。
| Q19. | キウイフルーツをリンゴといっしょにしておくと追熟すると聞いたのですが、それはどうしてですか? |
|---|
キウイフルーツは、まだ硬いうちに収穫し、追熟して食べます。早く食べたいと きは、外部からエチレンを与えると、追熟が加速されて、ブドウ糖や果糖などの糖類が増え、有機酸が減少しておいしくなります。
エチレンは、果実の成熟や追熟を促進する植物ホルモンです。とくにリンゴは、果物のなかでもエチレンをたくさん生成するので、キウイフルーツをリンゴといっしょにポリ袋に入れて、室温で保存しておくだけで、効果的に追熟が進みます。追熟は温度が高いほど促進されますから、ときどき外側から触れてみて、少し柔らかくなったら食べるようにしましょう。
しかし、エチレンに対する反応は、果物の種類によって異なります。かんきつ類や ブドウ、イチゴなどのように、外部からエチレンを与えても、ほとんど影響を受けないものもあります。
また、追熟が進むと、逆に品質の低下が早まるため、果物の鮮度を保つには、エチレンの除去が重要です。青果物の鮮度保持剤として、エチレンを吸着する活性炭や、エチレンを分解する過マンガン酸カリなどが開発されています。
| Q20. | スイカはくだものですか?やさいですか? |
|---|
スイカは「やさい」にわけられることもあれば、「くだもの」にわけられることもあります。
たとえば、同じ木に毎年実がなるものを「くだもの」、毎年タネをまいて育てるようなものを「やさい」とする分け方があります。このようにわけると、スイカは毎年タネをまいて育てるので「やさい」になります。イチゴやメロンも「やさい」にわけられます。
農林水産省(のうりんすいさんしょう)という国の機関では、統計(とうけい)を取るときに、これらのくだものを「果実的野菜(かじつてきやさい)」としてとりあつかっています。
しかし、私たちはごはんのおかずに食べるものを「やさい」、おやつやデザートにもなるものを「くだもの」とわけています。お店でもスイカはくだものコーナーで売られることが多いと思います。私たちにとっては、スイカは「くだもの」と考えるほうが自然かもしれませんね。
| Q21. | 梅雨でもかびないサクランボがあると聞きましたが、農薬がついているせいですか? |
|---|
国産のサクランボにも、米国産のサクランボにも、かびが生えないとか、ひからびるだけで腐らないという話は聞いたことがあります。それは、どのような方法で保存しておいたのでしょうか。
サクランボの主要生産地である、山形県の園芸試験場に問い合わせてみましたが、やはりサクランボは腐りやすく、市場に出しても3〜4日しかもたないので、困っているということでした。品質管理に気をつけても、日持ちするのは、せいぜい収穫から1週間といったところではないでしょうか、ということでした。
一方、米国産のサクランボも、傷みやすいのでほとんどが航空便で運ばれてきますが、やはり日本に到着してから10日程度で、商品価値がなくなってしまうようです。
みなさんが心配される農薬の残留については、生産地がどこであろうときちんと管理されているはずです。国産のサクランボには、収穫の前日まで、黒かび病や灰星病に効果 のあるイプロジオンという殺菌剤の使用が認められていますが、日本へ輸出されるものについては、収穫後の使用は、厚生労働省が許可していません。厚生労働省の残留農薬検査でも、国内外を問わずサクランボのイプロジオンは検出されないか、検出されても、基準の10ppmに対して0.1ppm前後と、ごく微量であるという結果が出ています。
では、なぜ国産や輸入のサクランボで、かびないものがあるのでしょうか。考えられるのは、サクランボをひとつまたは少量だけ取り出して、放置しておいた場合です。
サクランボにかびが生えるケースのほとんどは、表面が濡れたり湿ったりしているときです。たとえ濡れていなくても、まとめてパックや袋に入れて保存しておくと、温度変化などで容器包装内の水分が結露して、水滴になります。けれども、ひとつまたはほんの少数なら、多少は湿度のある室温にむき出しで放置しておいても、水滴はつかずに、かびが発生する可能性はかなり少なくなります。水分が失われてひからびてしまえば、ほとんどかびは生えなくなります。
| Q22. | 輸入サクランボやブドウは、皮をむかずに口にしても大丈夫ですか? |
|---|
輸入果物に対して、「ポストハーベスト農薬が使われている」とか、「農薬が多く残留している」という不安をもっている人は、少なくないようです。そのため、皮をむかずに食べる輸入サクランボや、皮ごと口にすることもある輸入ブドウを敬遠する人もいるのではないでしょうか。
厚生労働省が平成16年に公表した「平成12・13年度農産物中の残留農薬検査結果によると、輸入・国産を問わず、農産物の約99%からは農薬は検出されていません。検出されても大部分は残留基準をはるかに下回るほど、ごく微量です。
また、(社)日本植物防疫協会の資料によると、普通に水洗いするだけで多くの農薬が除去できる、という試験結果「洗浄・調理による残留農薬の減少」が示されています。特にサクランボの灰星病の防除に使用されるイプロジオンという水溶性の殺菌剤などは、トマト、ナス、キュウリなどの果菜類の場合、水洗いで77%が除去できるということです。普段、果物を食べるときに、洗わずに食べる人がどれくらいいるでしょうか。特に皮ごと食べるような果物は、誰でも、まず水洗いするのではないでしょうか。
輸入果物だからといって、特に農薬が多く残っているということはありません。また、国産・輸入を問わず、ごくわずか残っているかもしれない農薬も、食べる前に水で洗えば、そのほとんどが除去されますし、衛生的です。
ですから、輸入のサクランボやブドウでも、皮ごと口にしても大丈夫です。
農薬名 |
水洗 |
煮る |
炒める |
焼く |
蒸す |
漬ける |
|---|---|---|---|---|---|---|
DDVP |
67 |
- |
- |
- |
- |
- |
DMTP |
46 |
- |
21 |
65 |
71 |
- |
ESP |
50 |
- |
- |
- |
- |
- |
PAP |
37 |
51 |
37 |
31 |
- |
11 |
PCNB |
- |
- |
- |
- |
- |
11 |
TPN |
63 |
99 |
89 |
- |
- |
50 1) |
イプロジオン |
77 |
15 |
19 |
- |
12 |
17 |
キノキサリン系 |
81 |
- |
- |
- |
- |
- |
ジメトエート |
45 |
- |
- |
- |
- |
- |
スルフェン酸系 |
93 |
- |
- |
- |
- |
- |
ビンクロゾリン |
18 |
51 |
47 |
- |
- |
- |
プロシミドン |
48 |
- |
56 |
66 |
0 |
- |
メソミル |
15 2) |
- |
- |
- |
- |
80 1) |
注:供試作物は「1)」がハクサイ、「2)」がキャベツの他は果菜類(トマト、ナス、ピーマン、キュウリ) 植物防疫講座第2版−農薬・行政編より
| Q23. | タイへ旅行に行くのですが、ドリアン、マンゴスチン、ロンガンなどの果物は、日本に持ち帰っても検疫上問題ないでしょうか? |
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ドリアンは、病気や害虫、土などが付着していないか植物防疫官による検査を受け、合格すれば持ち込むことができます。ロンガンは、ミカンコミバエの侵入防止のため、国内への持込が禁止されています。マンゴスチンは、本来は持ち込み禁止ですが、一定の条件(現地での消毒など)に合致したものは輸入が認められています。ただし、携帯品として持ち込めるように現地における態勢が整っていないため、現時点では旅行者などが持ち帰ることはできませんので、特に気をつけてください。
なお、国内への持ち込みが制限されている果物は、農林水産省の植物防疫所ホームページで調べることができます。
| より詳しい情報はこちらから |
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| 農林水産省:植物防疫所ホームページ |
| Q24. | バナナとパイナップルの種はどこに付いていますか? |
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バナナを輪切りにすると、中心のあたりに小さな点のようなものが見えます。これはバナナの種の名残です。
現在、私たちが食べているバナナには種がありませんが、昔はバナナにも種がありました。あるとき遺伝子の突然変異によって、偶然に種の無いバナナができ、その種の無いバナナが広まったと考えられています。バナナは根から出てくる新芽を苗として育てるので、種が無くてもどんどん増やす事ができます。
食用にはあまり使われていませんが、今でもフィリピンやマレーシアには種のあるバナナが残っています。
普段パイナップルを食べていても、あまり種を見かけません。
多くの果物は、種ができないと実が大きくなりませんが、パイナップルは、種ができてもできなくても大きくなります。パイナップルは自分の花粉では種ができないので、ほとんどのものに種はありません。ですが、何かしらの理由で異なる品種のパイナップルの花粉がめしべにつくと、種ができます。パイナップルの皮の、松かさに似た突起のひとつひとつが花にあたります。
パイナップルによって差がありますが、外側から1〜1.5cmくらいのところを探してみると、ごまつぶ状の種が見つかることがあります。
| Q25. | 生のパイナップルを食べたら、舌がピリピリと痛くなりました。農薬ではないかと気になります。 |
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よく熟した、生のパイナップルはとてもおいしいものですが、舌にピリピリとした刺激を感じることがあります。
それは、パイナップルに含まれているブロメライン(bromelin, 別名ブロメリン)という強力なたんぱく質分解酵素が、舌の粘膜を刺激するためではないかといわれています。缶詰のパイナップルを食べても舌がピリピリしないのは、加熱によって酵素の働きが失われてしまったからです。
ブロメラインは、お料理をするときにも、他の食材に対していろいろな働きをします。例えば、肉とパイナップルをいっしょにさっといためたり、付け合わせに用いると、肉を柔らかくし、消化もよくなります。一方、生のパイナップルを使ってゼリーを作ると、この酵素によってゼラチンが分解され、固まらなくなってしまうことがあります。この場合は、あらかじめパイナップルを加熱して、酵素の働きを失わせておく必要があります。パイナップルからブロメラインを抽出して、肉を柔らかくするための食品添加物がつくられているほどです。
その他にも、パパイヤにはパパイン、キーウィフルーツにアクチニジン、イチジクにフィシン、メロンにククミシンなどのたんぱく質分解酵素が含まれています。これらの果物を食べたときに、刺激を感じることがありますが、いずれも農薬とは全く関係ありません。
| Q26. | パイナップルの保存温度は7℃前後が適しているというのはなぜでしょうか? |
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パイナップルは熱帯原産であるため寒さに弱く、低温で長期保存すると、細胞の機能が損なわれ、変色することがあります。かといって、高い温度では呼吸が盛んになり、果実に蓄えられたエネルギーを消耗して新鮮さが失われてしまいます。そのため一般的に、品質を保持しながら長く保存できる最適な温度は7℃前後といわれています。なお、食べるまでの短い時間であれば7℃以下でも急に変化することはありません。ほとんどの果物には果糖が含まれるので、適度に冷やしたほうがより甘みを強く感じて、おいしく食べられます。
| Q27. | パイナップルが店頭に並ぶまでにどんな農薬や肥料が使われていますか? |
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日本国内で使用される農薬は、農薬取締法により規制されています。パイナップルに使用できるものは、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、その他ホルモン剤やくん蒸剤、あわせて40品目あります。
沖縄県農業研究センター名護支所パイン研究室によると、日本で使用される主な農薬は、殺虫剤ではジメトエート乳剤、スプラサイド乳剤、スミチオン乳剤(パイナップルコナカイガラムシ)、殺菌剤ではオーソサイド水和剤、アリエッティ水和剤(根腐萎凋病、心腐病)です。パイナップルの栽培は比較的農薬の散布が少なく、散布回数は1期に2回程度だそうです。
海外で作られている農作物には農薬取締法は適用されませんが、食品衛生法により、基準を超えて農薬が残留する食品が流通することがないよう、輸入時に監視指導や検査がおこなわれています。
国産の農作物も食品衛生法により監視されていますので、輸入、国産を問わず、店頭に並ぶパイナップルまたはその他の青果物に、基準を超えて農薬が残留しているものはほとんどありません。
肥料としては、窒素、りん酸、カリウムの3成分が必須で、日本ではパイン2号(N:P:K=12:6:12)、化成898号(N:P:K=18:9:18)、BB474号(N:P:K=14:7:14)などが使用されています。
| より詳しい情報はこちらから |
|---|
| 農薬について:農林水産省農薬対策室 残留農薬等について:厚生労働省 沖縄県農業研究センター |
| Q28. | バナナの食べ頃はいつ頃ですか? |
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好みにもよると思いますが、一般的に表面に小さな黒い点(シュガースポット)が現れ始めた時が一番おいしいと言われています。このシュガースポットが増えるほどバナナはやわらかくなり、より甘くなります。
また、バナナは一年中栽培、収穫ができます。言い換えれば、いつでも食べ頃ということになります。
| Q29. | なぜバナナの皮には、スジがあるのですか? |
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植物の茎には、根から水分を吸収したり、葉でできた養分を運ぶ役割をする管があります。これを維管束といいます。
バナナのスジはこの維管束の部分にあたり、木になっている時に、バナナ全体に栄養を運ぶ役割をしています。みかんの皮をむいた時に見える白いスジも同じ役割をしています。
なお、バナナの「木」は実際には木ではなく、草ですが、葉柄が何層にも重なって太い茎状になり、それがまるで木のようにみえるのです。
| Q30. | バナナは、どうして黄色くなるのですか? |
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バナナの皮には、もともとクロロフィル(葉緑素)という緑色の色素成分と、カロテノイドという黄色の色素成分の両方が含まれています。
まだ熟していないバナナの皮は、クロロフィルの量が多いので緑色です。しかし、クロロフィルの量はバナナが熟すにつれてだんだん少なくなり、十分に熟して果肉が甘くなった頃にはカロテノイドの量よりも少なくなってしまいます。そのためバナナは黄色くなるのです。
なお、熟すということは、デンプンが分解され、糖分が増える現象です。これによって、甘くなり、黄色くなります。
| Q31. | バナナはどうやって日本に運んでいるのでしょうか?また、腐らないようにするにはどうするのですか? |
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バナナはフィリピンやエクアドルなどの国で作られ船で運ばれてきます。作られている国により異なりますが、日本には3日から24日で届きます。バナナはまだ青い状態で日本に運ばれ、「室」と呼ばれる工場で黄色く熟した後、スーパーなどで売られるようになります。
日本までバナナを運ぶ船は「保冷船」と呼ばれる大きな冷蔵庫のような船です。保冷船の中は、11度から13度くらいの温度で保たれ、日本までバナナを腐らせずに運ぶ事ができます。
| Q32. | バナナは軸より1cm切って食べるほうが安全と聞きましたが、本当ですか? |
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「バナナは軸から1cmくらい切り捨てるのが、安全な食べ方だ」という説は、たびたび雑誌などでも紹介されています。その理由は、「バナナに使用されている農薬は、軸に残留しやすく、軸の切り口からしみ込むため」ということのようです。
なんとなく納得してしまいそうな説ですが、これを裏付ける根拠は見当たりません。それどころか、東京都立衛生研究所が実施したバナナの残留農薬に関する実態調査によると、「バナナの残留農薬は、軸のほうに多いとはいえない」という結果が出ています。 同研究所では、バナナの房から図のように外側3本、内側2本をとり、「軸に近いほう」、「真中」、「先端のほう」と、それぞれ3cm幅の輪切りに切り取り、殺菌剤のビテルタノールがどれだけ残留しているかを分析しました。
なお、比較検討するため、2房分、計10本を検体としました。その結果、1房のバナナでも1本ごとに、また同じ1本でも部位によって、かなりのばらつきがみられました。したがって、バナナに使用された農薬が、どの部位に多く残留するなどということはいえず、「軸から1cm切るほうが安全」という説は、なんの根拠もないということがわかりました。
バナナの残留農薬は、実際に食べない皮も含めた全果で検査することになっているのですが、農薬が検出される率は低く、検出されたとしてもごく微量です。ましてや果肉の部分には、農薬はほとんど残留していません。バナナは、栄養価も高く、がん予防などに関する新たな機能性成分も研究されています。切り捨てたりせず、無駄なく食べることをおすすめします。
参考資料:食品衛生学雑誌 第36巻 第3号
| Q33. | 輸入植物検疫で害虫が見つかり、くん蒸されたバナナは安全ですか? |
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安全です。バナナに限らず、日本に輸入される植物(果物はもちろん、野菜、穀類、苗木、球根、切り花、木材など)は、輸入時に植物防疫法に基づく植物検査を受けなければなりません。この検査で、特定の害虫や病気が発見された場合は、輸入者は、その植物の廃棄、返送、消毒のいずれかを選択することとなります。
消毒の方法の一つに、くん蒸があります。くん蒸は、農薬を密閉された倉庫の中でガス化して害虫を殺すものです。
くん蒸に使用される農薬には、臭化メチル、シアン化水素(青酸ガス)、リン化アルミニウムなどがあり、植物の種類と発見された害虫の種類によって使い分けられます。
くん蒸を行うにあたっては、(1)十分な殺虫効果が得られること、(2)植物に障害が出ないこと、そして(3)食用とする場合は人間にとって害がないことを考慮した上で、薬量と処理の時間が定められています。
バナナをはじめ果物、野菜などにはシアン化水素が使われることが多いのですが、シアン化水素は常温では気体であり、揮発性が高いので、くん蒸した後、植物の中に残留して検出されることはありません。このため、消費者にとって安全性が高いものといえます。また、臭化メチルの場合はわずかながら植物の中に臭素が残留することもありますが、食品衛生法に定められた残留農薬基準を下回るものですから、問題はありません。

くん蒸は作業に従事する人にとっては十分注意すべきものですが、食品としての安全性の面では何ら心配はないといえます。
なお、輸入青果物は、植物検疫の検査の後、食品衛生法に基づく検査があり、さらに市場に出てからも、地方自治体の食品衛生監視員による検査で、安全性がチェックされています。
| Q34. | バナナを冷蔵庫に入れないほうがいいと聞きましたが、それはなぜですか? |
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食品を温度の低いところに保存しておくと腐りにくくなることは、古くから経験的に知られています。果物も多くのものは、低温貯蔵により、日持ち期間をある程度延長することができます。しかし、熱帯性あるいは亜熱帯性の果物(バナナ、マンゴー、パイナップル、グレープフルーツなど)は、ある温度以下に一定期間置くと、代謝機構の調節ができなくなり、果肉や果芯の褐変などを起こして腐敗するものもあります。これは病原菌とは関係なく、低温で発生する品質の劣化なので「低温障害」といいます。といっても、このような障害を起こす時の温度は、細胞中の水が凍る温度よりかなり高いので、低温障害を受けやすい果物は、もともと低温によって生理的な変化を起こしやすいものと考えられます。
ご質問のバナナも低温障害を受けやすく、12〜13℃以下で保存すると、褐変や追熟不良が起きてしまうので、冷蔵庫には入れないほうがよいのです。一般に果物は、冷やしてから食べるのがふつうです。果物に含まれている果糖は、糖類の中では最も甘味度が強いのですが、冷たいほうがさらに甘味を強く感じます。含有量に差はあっても、ほとんどの果物には果糖が含まれるので、適度に冷やしたほうがよりおいしく食べられるのです。
バナナのように低温障害を受ける果物にも、もちろん果糖が含まれています。長時間の冷蔵保存は適しませんが、食べる少し前に短時間冷やせば、さらにおいしく食べられます。
| Q35. | リンゴやバナナは、皮をむいて置いておくと、なぜ色が変わるのですか? |
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リンゴやバナナの果肉には、クロロゲン酸やタンニンなどのポリフェノール類が含まれています。また、ポリフェノール類を含む組織には、これを酸化する酵素(ポリフェノールオキシターゼ)も含まれ、皮をむいたり、すりおろしたりして組織を傷つけると、空気に触れて両者が反応し、メラニンという褐色の物質が生成されます。皮をむいたリンゴやバナナが変色するのはこのためです。このような現象を一般に、「褐変(browning)」と呼んでいます。褐変はゴボウ、レンコン、ナスなどでも起こります。
褐変を防ぐには、空気に触れさせない、もしくは酵素の働きを阻害することによって、酸化反応をブロックすればよいわけです。家庭では、食塩水やレモン汁を利用する方法が最も手軽です。
リンゴの場合、うすい食塩水に浸す方法が経験的に知られ、昔から行われてきました。これは空気中の酸素をしゃ断すると同時に、食塩が酵素の作用を阻害することを利用したものです。しかし、食塩水につけると塩からくなり、リンゴの風味を損なうこともあるため、あまり好まない人もいます。そのような場合は、食卓に出すまで、水につけておくだけでもよいでしょう。空気に触れないので酸化を防いでくれます。また、ポリフェノール類も酵素も水溶性なので、多少は水に溶け出していきます。
バナナの場合は、レモン汁をふりかけておくとよいでしょう。レモンに含まれるアスコルビン酸(ビタミンC)の還元作用によって、褐変を防止してくれます。なお、色が変わっても見ためが悪くなるだけで、有害なものではありません。
| Q36. | バナナの芯の部分が黒かったのですが、食べても大丈夫でしょうか? |
|---|
A.バナナの芯の部分が黒くなっていることがまれにありますが、食べても安全上の問題はありません。
バナナの先端部分(花がついていたところ)は、受精後に硬く閉じた状態となり、タンニンという成分が多くなって果肉の芯の部分まで黒くなることがあります(写真1)。タンニンはお茶などにも含まれるポリフェノールの一種ですので、食べても問題はありません。
そのほかにも、芯の周りや果肉の一部が黒くなることがあります(写真2)。これは、梱包や輸送などの作業によって外から圧力が加わったり振動を受けたりした場合、果肉の細胞壁が壊れ、タンニンが酸化酵素と反応して黒くなる生理現象です。

| Q37. | バナナはなぜフィリピンからの輸入が多いのですか? |
|---|
実は、1950年から1970年までは、台湾産のバナナが最も多く輸入されていました。しかし台湾は台風の進路にあたるため、生産量にバラつきが多く、品質も統一されませんでした。台風被害のひどかった1970年から3年間は、エクアドルからの輸入量が一番多くなったほどです。
バナナの生産適地は、年間気温及び降雨量の関係から、赤道直下近辺が最適ですが、エクアドルやコスタリカからは、日本までたいへん遠く、輸送費が高くなるほか、輸送中に品質が悪くなることがあります。
そこで、日本からもっと近くで生産できるところとして開発されたのがフィリピンです。エクアドルから日本へ運ぶよりもフィリピンから運ぶほうが日数もかからず、どんどん日本への輸出量を増やしてきました。そして、今では日本のバナナの輸入量の8割を占めるようになりました。
| Q38. | バナナはエネルギー効率がよいといわれますが、どういうことですか? |
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熟したバナナにはショ糖、ブドウ糖、果糖などいろいろな種類の糖が含まれています。まだ熟していない緑色のバナナにはデンプンしかありませんが、成熟するにつれてデンプンはショ糖、ブドウ糖、果糖などいろいろな種類の糖に分解されます。それぞれの糖は体に吸収される速さが異なるため、時間とともに徐々にエネルギーに変化していきます。ですから、バナナを食べるとエネルギーが効率よく使われるのです。バナナが瞬発力、持続力両方によい理想的なエネルギー源といわれるのはそのためです。
| Q39. | ブドウの実の中のたねをまけば、家でも木は生えますか? |
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実の中の種を蒔くと、ちゃんと芽が出てきます。うまく育てれば数年後に実がなりますが、種から育てて実ったブドウは、元のブドウと全く同じ物にはなりません。例えば巨峰を食べたとすると、食べた実の部分は巨峰の遺伝子を持っていますが、実の中の種の遺伝子は、受粉した花粉の遺伝子と交配してできるため、巨峰の遺伝子とは違う物になるからです。そのため全く同じ種類のブドウを作り続けるには、挿し木という方法が用いられます。
挿し木とは、育てたい植物の一部を切り取って、根を出させ、それを苗として育てる方法です。種から育てるよりも早く育つので果樹では多くの場合、挿し木法で増やしていきます。挿し木によって増やした植物は同じ遺伝子を持つので、巨峰なら巨峰といったように、いつも同じ性質を持ったブドウが実ります。
| Q40. | ピオーネの枝の部分に白い綿のようなものがついているのですが、これは何ですか?直接実についているわけではありませんが、枝から実にかけての部分にふさふさとついています。 |
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白い綿のようなものは、カイガラ虫が脱皮したあとではないかと思われます。実の部分についていなければ、食べても大丈夫です。
また、これとは別に、ピオーネや巨峰などの実の表面に白い粉がついていることがありますが、これはブドウの糖分が果皮に出てかたまったもので、「ブルーム(果粉)」といわれます。天然成分であり、むしろ新鮮な証拠ともいわれるので、もちろん食べても大丈夫です。
| Q41. | メロンの網目模様はどうやってできるのですか? |
|---|
メロンが成長してある程度の大きさになると、皮の成長が止まってしまいます。しかし、実は成長を続けて大きくなろうとするので、皮が割れてヒビが入ります。その割れ目を保護しようと、割れ目に沿って果汁がしみ出してカサブタのように固まるのです。これを繰り返すうちに、あの網目模様ができあがります。
| Q42. | リンゴはなぜ赤くなるのですか? |
|---|
赤いリンゴは、実が熟していない時は、クロロフィルという色素によって緑色をしていますが、熟すにつれて、クロロフィルが少なくなり、アントシアニンという赤色の色素が増えるために赤くなります。青リンゴは、熟してもクロロフィルの量があまり減らないので、甘い食べ頃になっても緑っぽい色のままなのです。
| Q43. | 蜜入りリンゴは人工的に作っているのですか? |
|---|
完熟したリンゴの果肉や果心部に、あめ色の蜜が入っているものがあります。この蜜は、注射器などで人工的に注入しているのではありません。果 実の成熟に伴って現れる生理的な現象で「蜜症状」ともいわれているものです。とくに蜜症状が出やすいのは、「ふじ」や「スターキング・デリシャス」などのデリシャス系の品種です。
リンゴやナシなどのバラ科の植物は、葉で光合成された糖質をソルビトール(果実や海藻などに広く存在しているが、工業的にはブドウ糖に水素を添加して製造されている)の形で果実内に運び、そこで酵素の作用により、ブドウ糖、果糖、ショ糖などに変換され、蓄積されます。ところが、果 実の成熟が進むと、ソルビトールを他の糖に変換する酵素の活性が低下し、その結果、果実内にソルビトールが集積することになります。ソルビトールは浸透圧が大きいため、周辺組織の水分を引っぱる力が強く、果肉が水浸状になります。これが蜜症状を起こす原因と考えられています。ソルビトールの甘味は、ショ糖の60%ほどですから、蜜自体は淡白な甘味ですが、蜜が入るようなリンゴは全体に糖度が高いので、蜜入りリンゴは甘くおいしいと、日本では大変好まれています。しかし、その果肉はどうしても柔らかみを帯びてきますので、歯ごたえのあるリンゴを好む西洋では、甘くてソフトな蜜入りリンゴはあまり歓迎されません。
なお、ソルビトールは、甘味と保湿性を有することから、加工食品、化粧品、医薬品などに広く用いられている他、ビタミンCを合成する際の原料としても利用されています。